鈴木利衣子さん【君ヶ浜ベイハウス】

鈴木利衣子さん【君ヶ浜ベイハウス】

銚子の海、というと、白波が立ち荒々しく男性的なイメージがある。
そんな海を眺めているはずが、優しく温かい時間を感じながら、美味しいイタリアンを頂ける場所がある。
“君ヶ浜ベイハウス”だ。
そんな穏やかな空間の所以は何か、2代目店主の鈴木利衣子さん(以下 鈴木さん)に伺った。

君ヶ浜しおさい公園の目の前にあるお店に入ると、ガラス張りの窓から太平洋が一望できる。
海に囲まれた銚子だが、海を眺めながら食事ができるところは意外と限られている。
水平線を遠目に望み、広い空、近くには犬吠埼灯台、海鳥が飛んで、船が通って、そんな景色を楽しむなら絶好のロケーションだ。
そんな素敵な立地なので観光客が多いのかと思ったが、「美味しいと言ってくださるものをかわらず提供できるようにする」ということにもこだわっていて地元のお客さんがリピーターになってくれていることも多いそう。
「料理は選ばれた素材で、仕込みに時間をかけて、ほぼ手作りでつくられている」というのだから、味も期待通りだ。

そんな君ヶ浜ベイハウスは、鈴木さんのご両親が始めたお店。
鈴木さんは銚子で生まれ育ち、大学進学で東京へ。
飲食店とは関係のない仕事に就いた後、「海外にでてみたかった」とワーキングホリデーを利用してオーストラリアへ留学。
アルバイトをしたり、幼稚園でチェイルドケアのボランティアをしたりして満喫したそう。
新しい場所での生活は刺激的だったが、「住むなら家族や知った顔が多い地元がいい」と考え、結婚を機に銚子に戻ってきた。
留学での経験を活かし英語教室で働きながら、子育て。
「元々、人と接するのが得意ではなく、自分から何かを発信するのは苦手のほう。
レストランをやりたいという気持ちはあまりなかった。」と言うが、ご両親が引退したいということで旦那さんと共に君ヶ浜ベイハウスを手伝うこととなった。

現在は、中学生になった二人のお子さんを育てながら、お店を切り盛りしている。
銚子では「“普通の日常を送ることができている”」と言う。
「子どもを育てながら働いていると大変なときもあるが、心に余裕をもってうまくバランスが取れている。」そうだ。
現代の喧騒の中にいると、何か焦らされるような、急かされているような気持ちになることがあり、SNSの中では“がんばっている”ことをしていなければいけないと感じてしまう。
しかし「銚子にいると時間に追われることはない。
狭いながらも知っている範囲の中で生活し、近くに大切な家族や友人を感じることができる。
事件があるわけではなく、平穏だ。
なんでもない日常を一日一日穏やかに、積み重ねていくことが幸せです。」と話す。

ひとつひとつの質問にゆっくりと丁寧に答えてくれたことも、人柄を表しているよう。
そんな風に和やかに生きている鈴木さんのお店だからこそ、優しく温かい時間が流れているのかもしれない。
食事をしに行くと、ほっと一息つけて、毎日を大切に生活するということを思い出させてくれる気がする。
君ヶ浜ベイハウスに行くと、おなかも心も満たされる。

銚子でみつけた幸せ
「普通の日常を送ることができている」

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