宮内弘明さん【宮惣製菓所 シャンティイー】

宮内弘明さん【宮惣製菓所 シャンティイー】

「店のこと、頼むな」
この店の2代目の店主にあたるお父様からの一言。
亡くなる前に言われたこの言葉が、心のどこかに強く残り、今こうしてお店を続ける支えにもなっている。
奥の厨房に、真っ白なコックコートに茶色のエプロンをかけている背の高い男性がいた。
この店の3代目である宮内弘明さんだ。
黒いチェックの割烹着と笑顔がよく似合う奥様、そして数名のスタッフと一緒に店を切り盛りしている。
昔は職人さんもいたが、今は宮内さん1人で厨房に立っているそうだ。

宮惣製菓所 シャンティイー。
店内のショーケースの中には、カラフルなケーキやタルトが美しく並べられている。
“みやそう”と書かれた和風のお盆には、きんつばやくず餅など、昔おばあちゃんがおやつに出してくれた、どこか懐かしいお菓子が並べられていた。

「どんどん人口が減ってっているし、新規のお客さんに来ていただくのも難しいの。それに今はコンビニやスーパーでいろんなお菓子があるでしょ?競争するとなると、オリジナルの品物で1品だけでもいいからお客さんに気に入っていただけるものを作りたい」と、声を聞かせてくれた。
宮内さんが大切にしていることは「いい材料を使っておいしいものをつくること」だそうだ。
素材にこだわり、1つ1つ丹精を込めた手づくり菓子はこうした製菓店だからこそできることで、ここで買うケーキは、ここでしか買えない。
機械で大量生産され、日本全国、世界中どこでも同じ味のコンビニケーキとは全く違う魅力をもっている。

「あ!!おすすめはね、お酒を使った銚子まんじゅうとマカロン!」と、優しい声を弾ませショーケースからカラフルなマカロンを出してくれた。
ピンクやグリーンやブラウンのマカロンは、SNSで“フォトジェニック”と言われる写真映えする物が流行している今、オシャレなティーカップの横に並べ、是非1枚カメラの画面に収めたくなるような可愛さでもあった。

初めてとは思えない程気さくに接してくれる奥様が、少し照れくさそうにしながら「歌手でね、杉山清隆っていう人がいるんだけどね、その人が大好きなの!スマホでずっと動画見てるの!」「私、韓流が好きなの!」と話して下さる姿にとても親近感を感じた。

座右の銘は?という質問に「座右の銘?!座右の銘だって!」と考える奥様に、厨房から店主の宮内さんが「人間万事塞翁が馬」と答えると、予想だにしない回答に「難しくて漢字書けないよ~」と店内に笑い声が溢れた。
人生における幸不幸は予測しがたい、という意味のことわざ。
このことわざがどうのように宮内さんの生き方に影響を与えているのか、後日改めてうかがいたくなった。

そんな宮内さんに、働く上でのやりがいを聞くと
「お客さんに、おいしいって言っていただけることが嬉しい」
「心をこめて接客して、“また来たいな”と思っていただけるお店にしたい」という答えが返ってきた。

ケーキや菓子はどんな時に買うだろう。
誕生日や記念日などのお祝い事、来客へのおもてなし、友人への手土産、ちょっと贅沢なおやつに。
そこには常に笑顔と喜びと誰かを大切に思う気持ちがついている。
笑い声が絶えない店内はとても居心地の良い空間で、ここでなら、そんな気持ちも大切にしてくれるような気がした。

銚子で見つけた幸せ
「きれいな夕日を見ること。」

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